1月のUD湘南定例会は、箱根町立湯本小学校 山下大晃先生による「体育のUD」でした。
『ゴール型ゲーム「アルティメット」の実技を交えて』
【山下先生の提案】
◎ゴール型のゲームの中での困り感や困った場面
・ボールの操作が上手にできない…
・ボールをもらうための動きが分からない…
・ボールに多くの子が集まってしまう…
・慣れている子だけが活躍し、慣れていない子は楽しめない…
⇒こうした困り感、困った場面を減らすために、場の工夫やルールの工夫を考える!
◎ゴール型ゲームで身につけたい力
・戦術に比重を置く(動き方・動くための考え方)
⇒どのようなパスを出せばゴールに近づけるか、得点を決めるためにはどこに打てばいいかなどの思考面
◎アルティメットについて(アルティメットの良さ・教材化について)
・ボールと違い、滞空時間が長い→キャッチしやすい
・ドッジビーを使うことで、捕りやすく、痛みがほぼない
・パスのみでゲームが進行するので、「投げる」「捕る」ができればゲームに参加しやすい
・ボールをもらうための動きを中心とした中盤の戦術学習に適している
→焦点化した学習がねらいやすい
◎ゲームのルール(例)
・1試合12分(1セット3分、4回戦)
・パスのみ。持ったままでの移動はできない。接触もしない。
・ゴールゾーンでキャッチしたら得点
・ゴールゾーンには守備側は入れない
・得点したらドッジビーを置き、相手チームのパスから再開する
◎単元の流れ(全7時間)
・1~7時 初めの5分 パスラン、パスをし合うなどの練習
・1時 オリエンテーション
・2~4時 4対2のタスクゲーム
・5~7時 4対4のメインゲーム
◎実技の内容
【ウォーミングアップ】…敵の動きを予想したり、意識したりしながら楽しく動く
・ドラキュラおに
・小鳥おに
【どこまでスロー】だれが一番遠くまで投げられるかな?
・みんなで一斉にドッジビーを投げる
・一番遠くまで投げた子にお手本を!
⇒地面と水平・平行に投げるというポイントの確認
・線を引いて得点化しても自分の伸びが分かってよい
【どこまでキャッチ】
・2人1組で、1人が投げ、もう1人が走ってドッジビーをキャッチする
【パスラン】よりゲームに近づける
・2人1組で走りながらドッジビーのパスキャッチの練習
【4対2のタスクゲーム】
・攻めの人数が多いので攻めやすい
→攻めの動きをつかみやすい
・ドッジビーを持っている人の「右・左・近く」に動く練習
【4対4のタスクゲーム】
◎参加者からの声や山下先生の言葉
・中学校にあがるまでに、どこに動けばよいかが分かっているようにしたい。
⇒今回学習したボールを持っているとき、持っていない時の動き「右左近く」は、バスケにもサッカーにも通じる。
・アルティメットの良さとして、偶発性も楽しめるという良さがある。その一方で、投技術の転移性がないという点は難点もある。
・低学年段階でボールの投動作が身についていればハンドボールでもよい。そうでない場合に、アルティメッ
トは有効。アルティメットの学習の後、ラインゴールハンドとしてボールに変えていくこともできる。
<支部長から一言>
・実際に体を動かしながら、指導者側も体験してその理論を実感する。やっぱり大切なことだなあと改めて思いました。
・どの学年で何を、どのように 学ぶ機会を創っていくのか系統性をもって体育に取り組んでいくことの必要性を感じました。
・個人的に、「 口伴奏 」 研究中です。
・ぜひ、また体育のUD やりたいなあ。楽しかった。
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