WILD UD通信 「2月定例会の様子」

2月のUD湘南定例会は、 

土居正博先生による「国語の授業づくり~1次と2次のアイディア~」でした。

 

◎2次の工夫~説明文~

・文章全体を読み取り、論理的に評価する力をつける

・読みのツールの開発

・学力の高い子も、そうでない子も楽しめる工夫

 

○説明文で陥りやすい点

・事例の面白さに引っ張られて文章構造(要旨)を見失ってしまうこと

・体験的にしか文章を評価できないこと


そこで考えられのが…


★段落ピラミッド

★一人二役 筆者インタビュー記事


○『段落ピラミッド』

従来の文章構成図…流れをつかむもの

    ↓レベルアップしたものを

段落ピラミッド(新たな学習ツール)…主張の整理                                          

  *ピラミッドの上段が筆者の主張

  *ピラミッドの下段が主張を支える根拠や事実


 ※段落ピラミッドを作ることがゴールなのではなく、子どもの思考のズレを生じさせ、話し合わせることが大切。話し合いをする中で、何のための事例なのかが明確になっていく。

 ※全体を見通しながら、全体の中のそれぞれの役割、要約を考えることができる。

 ※5年「見立てる」で、筆者の主張に納得ができるか、できないか、話し合いをした際には、「事例がたくさん   

  あってよい」とい意見も出たが、「あやとりだけの例だけでは足りないのではないか」といった意見も出た。 

  こうした考えは、段落ピラミッドを作り、文章全体をしっかり捉えたからこそではないか。

 ※下位の子には、枠だけ与えるなど、レベル分けして使用することもできる。

 ※具体と抽象というピラミッドのたての関係だけではなく、事例同士の横の関係も見ていくことで、さらに活用

  の幅が出てくる。

 ※ピラミッドの周りに自分の考えも書かせることもできる。⇒次活動「インタビィー記事」にもつながる。


 ☆まずは、教材研究で使ってみるのもよいかも…。


○学習のまとめとして『一人二役 筆者インタビュー記事』を書く

⇒自分で筆者への質問を考えて、自分で筆者になって答える

・自分で問いを持たせるために

・まとめまでは、全員そろえるを意識するが、ここで「解き放つ」


◎1次の工夫~説明文~

・2次で高次元にもっていくために

・初読で「もっと読みたい!」と思わせる

・キーワードは『じらす』…じらしたところが肝になる!!


○じらして「早く読みたい!」状態に…子どもの心をゆさぶる

【アイディア①】途中で教科書を閉じさせて、課題を提示する。

【アイディア②】題名を予想させる

  例)5年「ゆるやかにつながるインターネット」

 ○○○○につながるインターネットで提示をすると、子どもたちの反応として、「急速」「世界」「速く」など      が予想される。事実と予想が相反することで、「なんでだろう。」という思いを引き出すことができる。⇒初読に深まりが出る。


※初読を読み流させない!!

課題意識や予想をもって読む⇒緊張感を持って読ませることができる。


○文章の根幹を捉えておき、そこを拾わせるような発問をする

※「内容を大きな発問で読み取らせる」=そろえる

※「答え合わせ感覚」で読ませる


○実践例 5年 「天気を予想する」

①問いの文を予想させる。3つの問いが出てくるのだけど…

 正しい問いの文を提示し、順番を予想させる。


 ⇒順番の予想は全員ができる(そろえる)


 ⇒全員が自分の予想をもって初読をさせることができる


⇒3つの問いの正しい順をノートに書く。


②段落の始めと終わりに重要なことを書く手法を学ぶ。…MIグランプリ


③図やグラフのある文章の読み方を考える…見ているようで、見ていない『表』に着目させる!!


 ⇒7%アップを『ずいぶんと』と表現していいのかな?(話し合いの焦点化)


④「図やグラフの使い方」を考える。


⑤⑥図やグラフを使って意見文を書く。